ちょっとした移動に便利なバイクですが、最近は電動バイクも増えています。
「電動バイクってそもそもなに?」「電動バイクのメリット・デメリットを知りたい」という人もいるでしょう。
電動バイクとは、電力でモーターを回して走行するバイクです。
バッテリーを充電して走行するため、給油が必要なくガソリンバイクに比べて燃費もいいです。
ただし、1回フル充電をしても最大走行距離が短い、というデメリットもあります。
この記事では、電動バイクの種類・メリット・デメリットについて紹介します。
電動バイクとは?
電動バイクとは、電力でモーターを回して走行するバイクです。
ガソリンでエンジンを動かすガソリンバイクとは違って、電動バイクにはエンジンがありません。
バッテリーを充電して電力で走行するため、環境にも優しく、走行中の音も静かです。
各バイクメーカーが電動バイクを販売するようになり、徐々に注目度も上がっています。
電動バイクの区分・免許
電動バイクにもガソリンバイクのような区分があり、運転時には運転免許が必要です。
ガソリンバイクは排気量によって、小型・中型・大型と区分があり、区分によって運転免許も変わります。
電動バイクの場合は、出力電力によって分類が決まります。
安定して出力し続けられる電力の量を「定格電力」と呼び、定格電力で小型・中型・大型に分類されます。
種類 | 電動(定格出力) | ガソリン(排気量) |
原動機付自転車免許(原付一種) | 0.6kW以下 | ~50cc |
小型限定普通二輪免許(原付二種) | 1.0kW以下 | ~125cc |
普通二輪免許(中型免許) | 20kW以下 | ~400cc |
大型二輪免許 | 20kW超 | 400cc超 |
例えば、原付バイクの免許で乗れる電動バイクを探しているという人は、定格出力が0.6kW以下のものを選べば問題ありません。
電動バイクのメリット
電動バイクには、ガソリンバイクにはないようなメリットがあります。
ここからは、電動バイクのメリットを紹介します。
- 燃料費が安い
- 給油が必要ない
- 静音性が高い
燃料費が安い
電動バイクはガソリンバイクに比べると、燃料代が安いです。
電動バイクのバッテリーを充電して、電力でモーターを回して走行します。
バイクの性能によっても異なりますが、電動バイクの場合はバッテリーをフル充電すれば最大35~40kmを走行できます。
1回の充電では電気代が27円程度しかかかりません。
そしてガソリンバイクは、1Lのガソリンで30~40kmを走行できます。
1Lのガソリン代は、160円程度です。
まとめると、電動バイクで35~40km走行するには27円しかかかりませんが、ガソリンバイクだとガソリン代で160円程度かかります。
電動バイクはガソリンバイクに比べると、燃料代が安く抑えられます。
「なるべく燃料費を抑えたい」という人は、電動バイクがおすすめです。
給油が必要ない
電動バイクは、バッテリーを充電して走行します。
バッテリーが取り外せるモデルだと、自宅のコンセントで簡単に充電できます。
スマホを充電するような感覚で、手軽に充電できるのはメリットです。
ガソリンバイクの場合は、ガソリンスタンドまで行って、わざわざ給油しなければいけません。
私もガソリンバイクに乗った経験がありますが、定期的にガソリンスタンドに寄って給油するのはかなり面倒でした。
1回の給油にそこまで時間はかかりませんが、積み重なれば大きな時間の損失になります。
電動バイクなら自宅で簡単に充電できるため、わざわざガソリンスタンドに行く必要もありません。
電動バイクで自宅に帰ってきて、寝る前に充電セットしておけば、起きたときにはフル充電できています。
「ガソリンスタンドに寄って給油するのが面倒」と思う人は、電動バイクがおすすめです。
音が静か
バイクに乗るときに、気になるのが音ではないでしょうか。
バイクに乗っている本人はそこまで気にならなくても、エンジン音・マフラーの排気音を聞いた周りの人は「うるさい」と思うかもしれません。
静かな住宅街で音の大きいバイクに乗っていると、実は周りに迷惑をかけている可能性もあります。
電動バイクは、ガソリンバイクに比べて音が静かです。
なぜなら電動バイクはモーターで動くため、ガソリンバイクのようにエンジン・マフラーがついてないからです。
さらにエンジンがないことで、走行中の振動も軽減されて、乗り心地がよくなっています。
「なるべく静かで乗り心地のいいバイクを選びたい」という人は、電動バイクがおすすめです。
電動バイクのデメリット
電動バイクは燃料代が安い・音が静かといったメリットがありますが、もちろんデメリットもあります。
メリット・デメリットを正しく理解することで、失敗しないバイク選びができます。
ここからは電動バイクのデメリットを紹介します。
- 最大走行距離が短い
- 充電に時間がかかる
最大走行距離が短い
電動バイクはガソリンバイクに比べて、最大走行距離が短いです。
1回フル充電した場合でも、35~40kmが限界です。
そのため1回の走行で40km以上走行するなら、電動バイクはおすすめできません。
長距離の通勤・ツーリング用のバイクを探しているなら、電動バイク以外がいいでしょう。
ただし、ちょっとした移動・日常の移動手段としてバイクを探しているなら、電動バイクがピッタリです。
「1回の走行が40km以下」という人は、電動バイクのデメリットである最大走行距離の短さが気にならないでしょう。
充電に時間がかかる
電動バイクのバッテリーをフル充電すると、3時間程度かかります。
ガソリンバイクの場合は、ガソリンを給油すれば、すぐに満タンになります。
1回の充電に時間がかかってしまうのは、電動バイクのデメリットです。
ただし充電切れになる前に、定期的に充電しておけば、そこまで気になりません。
例えば「毎日寝る前にバッテリーを充電する」というルールを作っておけば、充電を忘れることもなく、翌朝にはバッテリーが満タンの状態で走行できます。
「充電を忘れがち」という人は、予備のバッテリーを購入するという方法もあります。
予備バッテリーを充電してストックしておけば、充電切れになったとしても心配ありません。
充電に時間がかかるのはデメリットではありますが、対策しておけば、そこまで気にならないはずです。
電動バイクの種類
「電動バイクといえば、電動スクーター」というイメージを持っている人もいるでしょう。
実は電動バイクといっても、大きく3つの種類があります。
ここからは、電動バイクの種類について紹介します。
- 電動スクーター
- ペダル付き電動バイク
- 電動キックボード
電動スクーター
電動バイクといえば、電動スクーターを頭に浮かべる人が多いかもしれません。
もともとスクーターとは、前方に踏み台があり、タイヤの直径が22cm以下のバイクを意味します。
電動バイクの中でも、電動スクーターの数が多いため「電動バイク=電動スクーター」というイメージが強いかもしれません。
実は電動スクーター以外にも、大型の電動バイクなども販売されています。
現在は電動スクーターが多いですが、今後は中型・大型などの電動バイクも増えていくかもしれません。
ペダル付き電動バイク
ペダル付き電動バイクとは、自転車と電動バイクを合わせたようなものです。
様々な種類がありますが、ペダルのついた自転車に電動のモーターをつけたものが多いです。
電動のモーターを回せば電動バイクのように走行でき、ペダルを漕げば自転車のように利用できます。
ペダル付き電動バイクは見た目・利用方法が自転車のようですが、道路交通法では原付バイクと同じ扱いになります。
ペダル付き電動バイクの電源を切って、自転車として利用する場合にも、ヘルメットの着用・運転免許は欠かせません。
また事前に自賠責保険に加入して、ナンバープレートを装着しておかなければ、交通違反になります。
電動キックボード
電動キックボードは、電動モーターがついたキックボードです。
本体のバッテリーを充電して、電力で走行します。
電動キックボードは、電動バイクと同じような感覚で簡単に運転できます。
電動バイクに比べると、コンパクトなサイズで、大きな保管スペースも必要ありません。
電動キックボード自体が保安基準を満たしていれば、公道走行も認められています。
ただし道路交通法では原付バイクと同じ扱いになるため、運転時には運転免許・ヘルメットの着用が必須条件です。
事前に自賠責保険に加入して、ナンバープレートの装着も義務付けられています。
まとめ
今回は、電動バイクについて紹介しました。
電動バイクとは、電力でモーターを回して走行するバイクです。
燃料費が安い・給油が必要ない・音が静かというメリットがありますが、最大走行距離が短く充電に時間がかかるのはデメリットでしょう。
電動バイクにも、スクーター・ペダル付き・キックボードと種類があるので、自分にあったものを選ぶのが大切です。