徐々に増えている電動スクーター。
バイクの購入を検討している人にとって、電動スクーターは選択肢に入ってくるかもしれません。
ただ「電動スクーターってどういうもの?」「どんな人におすすめなの?」と思う人もいるでしょう。
電動スクーターは、電力でモーターを回して走るバイクです。
給油が必要ない・音が静かといったメリットもありますが、もちろんデメリットもあります。
もしかしたら、電動スクーターよりも電動キックボードの方が向いている可能性もあります。
この記事では、電動スクーターの特徴・メリット・デメリット・電動キックボードとの違いについて紹介します。
電動スクーターとは?
電動スクーターとは、電気で走るバイクです。
本体に電動バッテリーがついており、バッテリーを充電することで走行できます。
ガソリンバイクのように、ガソリンを給油する必要がありません。
大手バイクブランドも、電動スクーターを販売しています。
電動スクーターの区分について
ガソリンバイクは排気量によって区分が変わりますが、電動スクーターは定格出力によって区分が異なります。
定格出力 | 法定速度 | 二段階右折 | 二人乗り | |
原付一種 | 600W以下 | 時速30km | 必要 | × |
原付二種 | 600W超〜1,000w以下 | 時速60km | 不要 | ○ |
原付二種の区分になると、法定速度が時速60kmになるため、スピードのある走行ができます。
さらに二段階右折が不要になったり、二人乗りも可能です。
ただし原付二種を運転するためには、小型限定普通二輪免許などが必要になります。
普通自動車の免許を持っている人でも、原付二種は別途免許を取らないと運転できません。
電気スクーターのメリット
ここからは電動スクーターのメリットを紹介します。
- ガソリンバイクよりも燃料代が安い
- 給油が必要ない
- 静音性が高い
ガソリンバイクよりも燃料代が安い
電動スクーターかガソリンバイクに悩んでいる人が気になるのは、燃料代ではないでしょうか。
結論からいうと、ガソリンバイクに比べて電動スクーターの方が燃料代が安くなります。
ガソリンバイクは1Lあたり30km~40kmの走行ができ、ガソリン1Lあたり180円程度(2023年9月現在)です。
対して、電動スクーターは1回フル充電すれば35km~40km走行でき、1回の充電は27円程度しかかかりません。
比較すると、電動スクーターの方が燃料代が153円ほど安くなっています。
ガソリンの原付バイクは、他のバイクに比べて燃費がいいですが、それでも電動バイクには及びません。
なるべく燃料代を抑えたい人は、電動スクーターがおすすめです。
給油が必要ない
電動スクーターは、ガソリンバイクのように給油が必要ありません。
ガソリンバイクに乗っていると、わざわざガソリンスタンドに寄って、給油する必要があります。
1回の給油自体に時間はかかりませんが、通算すれば何回もガソリンスタンドに行って給油するのはかなり面倒です。
電動スクーターなら、ガソリンスタンドに行かなくても、自宅で簡単に充電できます。
バッテリーが取り外せるタイプなら、バッテリーだけ自宅に持ち込んで、コンセントを差して充電するだけ!
スマートフォンを充電するような感覚で、ガソリン給油のような手間はかかりません。
静音性が高い
電動スクーターは、ガソリンバイクに比べて静音性が高いです。
なぜならガソリンバイクのようにエンジン・マフラーがないからです。
ガソリンバイクは、エンジン音・マフラーの排気音が気になることもあります。
電動スクーターなら電気でモーターを回すので、音も気になりません。
夜の住宅街など騒音が気になる場所でも、電動スクーターなら安心して運転できます。
さらにガソリンバイクのような振動も少ないため、電動スクーターは乗り心地も抜群です。
電気スクーターのデメリット
ここからは電動スクーターのデメリットを紹介します。
- 長距離を走行できない
- 充電に時間がかかる
長距離を走行できない
電動スクーターは、長距離走行には向いていません。
スクーターの種類にもよりますが、バッテリーをフル充電しても35~40kmが最大走行距離です。
そのため自宅から遠い職場まで通勤する・ツーリングで遠い場所まで行くという使い方には向いていません。
1回の走行で長距離を移動する場合は、ガソリンバイクの方がいいでしょう。
充電に時間がかかる
電動スクーターのバッテリーは、ゼロからフル充電すると3時間程度かかります。
もし電動スクーターに乗ろうとしていて、充電を忘れていたとしたら、そこから充電ができるまで待たなければいけません。
ガソリンバイクの場合は、ガソリンスタンドで給油すれば、すぐに走行できます。
ただバッテリーの充電に関しては、自宅に帰ったら充電するルールを作る・予備のバッテリーを購入しておく、といった対策もできます。
電気スクーターはこんな人におすすめ
電動スクーターは、下記のような人におすすめです。
- 長距離を走らない
- 維持費を抑えたい
長距離を走らずに、日常のちょっとした移動で使う程度なら電動スクーターがおすすめです。
1回フル充電してからの最大走行距離は35〜40km程度ですが「30km以上は走行しない」という使い方なら、最大走行距離の短さも気になりません。
また電動スクーターはガソリンバイクに比べて、維持費が抑えられます。
ガソリンバイクよりも燃費がよく、電気代が安いため、燃料費が節約できます。
「なるべく維持費をかけたくない」という人は、電動スクーターがおすすめです。
電動バイクはスクーターだけでなく大型もある
「電動バイク=スクーター」というイメージを持っているかもしれません。
実は電動バイクはスクーターだけではなく、大型のバイクもあります。
例えばハーレーダビッドソンは、電動スポーツバイクとして大型自動二輪のライブワイヤーというモデルを販売しています。
バッテリーの容量も大きく、フル充電すれば最大235km走行できます。
電動キックボードとの違い
電動スクーターと同じような乗り物として電動キックボードがあります。
「電動スクーターと電動キックボードってどう違うの?」と思うかもしれません。
結論からいうと、形状が異なります。
もともとスクーターとは前方に踏み台があり、車輪の直径が22インチ以下のバイクを意味します。
座って腰をかけた状態で運転できるのが、スクーターの特徴です。
キックボードは、地面を蹴って進むハンドルつきの乗り物です。
電動キックボードだと、電動モーターがついておりハンドル部分のアクセルを回すと進みます。
2023年7月に電動キックボードのルールが変わった
2023年7月1日に改正道路交通法が適用されて、特定小型原付という新しい区分が作られました。
下記の条件に当てはまる電動キックボードは「特定小型原付」扱いになります。
- 車体の大きさ:長さ190cm以下・幅60cm以下
- 時速制限20km/6km
- 最高速度表示灯 など
法改正前は、電動キックボードは原付バイク扱いでしたが、改正によって下記のような違いがあります。
特定小型原付(現行ルール) | 改正前のルール(2023年6月まで) | |
運転免許 | 不要 | 必須 |
ヘルメット | 任意(努力義務) | 必須 |
自賠責保険 | 必須 | 必須 |
ナンバープレート | 必須 | 必須 |
速度制限 | 時速20km/6kmの切り替え | 時速30km |
走行場所 | 車道・自転車レーン・路側帯・歩道 | 車道のみ |
年齢制限 | 16歳以上 | 免許に準ずる |
特定小型原付の電動キックボードは、16歳以上であれば運転時に、運転免許証不要・ヘルメットの着用が努力義務です。
また走行モードを切り替えることで、車道・歩道のどちらも走行可能です。
電動キックボードは、より手軽に幅広い利用ができるようになりました。
こんな人は電動キックボードが向いている
電動スクーターを検討している人の中には、もしかしたら電動キックボードが向いている人がいるかもしれません。
電動キックボードは、下記のような人におすすめです。
- 駐車スペースが広くない
- 持ち運びできるモデルを探している
電動キックボードは、サイズは自転車よりも少しコンパクトです。
バイクほどの駐輪スペースがなくても、自転車が1台駐車できれば問題なく保管できます。
実際に玄関で電動キックボードを保管している人もいます。
また電動キックボードは、電動スクーターに比べて持ち運びが簡単です。
「なるべくコンパクトなものがいい」という人は、電動キックボードが向いています。
特定小型原付の電動キックボードなら「atico」
特定小型原付扱いの電動キックボードは、atico(あちこ)がおすすめです。
aticoは法改正に対応した電動キックボードで、16歳以上なら運転免許証不要・ヘルメットの着用が努力義務です。
タイヤが3つある三輪タイプで、車体が自立するため、安定性に優れており転倒のリスクも低いです。
また電動キックボードには珍しい完全防水なので、雨が降っているときでも気軽に屋外保管できます。
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