運転が簡単で、駐車スペースにも困らない電動キックボード。
電動キックボードの購入を考えている人にとって、気になるのが維持費ではないでしょうか。
結論からいうと、電動キックボードの維持費は自賠責保険・自動車税で年間5,000~9,000円程度になります。
さらに任意保険に加入する場合は、年間2~4万円の費用がかかります。
普通自動車は年間維持費が40万程度かかるといわれているので、維持費を抑えたい人にとって電動キックボードはピッタリな乗り物です。
この記事では、電動キックボードの維持費・内訳をくわしく紹介していきます。
電動キックボードの維持費は最低で年間1万円程度
電動キックボードの維持費は自動車・バイクに比べると安く、年間1万円程度しかかかりません。
2023年7月の法改正によって、電動キックボードに対して「特定小型原付」という区分が新設されました。
特定小型原付の電動キックボードで公道を走るには、自賠責保険に加入して軽自動車税を支払わなければいけません。
項目 | 年間料金 | 備考 |
自賠責保険 | 3,000〜7,000円 | 加入必須 |
軽自動車税 | 2,000円 | 加入必須 |
任意保険 | 20,000〜40,000円 | 任意加入・料金の変動あり |
電気代 | 6,240円 | 月200km走行を想定 |
合計 | 約11,240〜15,240円 | 任意保険加入なしの場合 |
合計 | 約31,240〜55,240円 | 任意保険加入した場合 |
自賠責保険が年間3,000~7,000円、軽自動車税が年間2,000円なので、必ずかかる維持費は年間5,000~9,000円程度です。
任意保険に加入する場合は、プラスで年間2~4万円程度かかります。
普通自動車の年間維持費は40万前後が相場になっているため、電動キックボードの年間維持費はかなり安いといえます。
自賠責保険は年間3,000〜7,000円程度
自賠責保険とは、対人事故の補償を目的とした保険です。
車・バイク・電動キックボードに限らず、自賠責保険の加入は公道を走る際の必須条件です。
2024年4月に特定小型原付用の保険料が決められる予定ですが、それまでの期間は原付バイクの保険料を支払います
自賠責保険の保険料は、車両の区分・契約する期間によって異なります。
1年 | 2年 | 3年 | 4年 | 5年 | |
総額の保険料 | 7,070円 | 8,850円 | 10,590円 | 12,300円 | 13,980円 |
1年あたりの保険料 | 7,070円 | 4,425円 | 3,530円 | 3,075円 | 2,796円 |
もっとも安いのが5年契約で総額は13,980円ですが、年間2,796円しかかかりません。
1年契約だと7,070円もかかるため、5年契約の方がかなりお得になっています。
軽自動車税は年間2,000円
軽自動車税は、軽自動車・バイクを持っている人が毎年払わなければいけない税金です。
毎年4月1日時点で車・バイクを所有していると、5月頃に納税通知書が送付されて、自動車税の支払いをしなければいけません。
電動キックボード(特定小型原付)の場合は、年間2,000円です。
電動キックボードの自動車税はかなり安い方で、例えばトヨタのカローラは年間36,000円の自動車税を払わなければいけません。
「自動車を抑えて、なるべく維持費をかけたくない」という人は、電動キックボードがおすすめです。
任意保険は年間2〜4万円
任意保険とは、個人が任意で加入する保険です。
自賠責保険のように加入が義務づけられてはいませんが、電動キックボードを本格的に使うなら加入をおすすめします。
電動キックボード専用の保険はまだまだ数が少ないため、原付バイク用の保険がおすすめです。
原付バイク用の任意保険は、年間2〜4万円が相場です。
年齢・過去の事故歴などによって保険料は変動するため、あくまで目安の料金になります。
任意保険は、自賠責保険では補償の対象外になってしまう物損事故でも補償してくれます。
自賠責保険の対象ではない範囲もカバーできるのが、任意保険のメリットです。
電動キックボードは燃費がよく電気代も安い
電動キックボードの維持費を考えるときに、気になってくるのが電気代ではないでしょうか。
ガソリン車・バイクなら、なんとなく燃費・燃料代が分かるかもしれませんが「電動キックボードって電気代どれぐらいかかるの?」と知りたい人も多いかもしれません。
結論からいうと、電動キックボードの燃費はよく、原付バイクよりも費用を抑えられます。
電動キックボードは、1回のフル充電で最大40km程度走行できます。
例えば1日2時間の充電(消費電力500W)をして、週5日の通勤で往復10kmを走行するとします。
1日2時間の充電で26円の電気代がかかり、週5日で充電すると月の電気代は26円×20日=520円です。
原付バイクも燃費がいいといわれますが、1Lあたり30~40km走行できます。
週5日往復10kmを原付バイクで通勤すれば、最低でも月900円のガソリン代がかかります。
週5日の通勤で、往復10kmを走行する場合は、下記のような費用になります。
- 電動キックボード:月520円
- 原付バイク:月900円(180円/1Lで計算)
つまり電動キックボードは、原付バイクよりも燃費がよく、電気代を抑えられます。
このように電動キックボードは、電気代も抑えられるため、維持費を下げたい人にはピッタリでしょう。
電動キックボードは駐車場代を節約できる
車・バイクを持つなら、駐車スペースも確保しなければいけません。
自宅に駐車スペースがあれば問題ないですが、土地の狭い都市部であれば、わざわざ月数万円払って駐車場を契約しなければいけません。
例えば駐車場を月2万円で借りていると、年間24万円の大きな出費に繋がります。
電動キックボードは自転車1台停められるスペースがあれば、簡単に駐車できます。
わざわざ大きい駐車場を借りなくても大丈夫です。
また車体を折りたたみできる電動キックボードなら、自宅の玄関で保管できるかもしれません。
大型のバイクなら玄関で保管するのも難しいですが、折りたたみができる電動キックボードは保管スペースに困りません。
2023年7月に電動キックボードの交通ルールが変わった
2023年7月1日に改正道路交通法が適用されて、特定小型原付という新しい区分が作られました。
改正法が適用される前は、電動キックボードは原付バイク扱いでした。特定小型原付扱いになることで、下記のような違いがあります。
特定小型原付(現行ルール) | 改正前のルール(2023年6月まで) | |
運転免許 | 不要 | 必須 |
ヘルメット | 任意(努力義務) | 必須 |
自賠責保険 | 必須 | 必須 |
ナンバープレート | 必須 | 必須 |
速度制限 | 時速20km/6kmの切り替え | 時速30km |
走行場所 | 車道・自転車レーン・路側帯・歩道 | 車道のみ |
年齢制限 | 16歳以上 | 免許に準ずる |
特定小型原付は、16歳以上なら運転免許証なし・ヘルメットの着用が努力義務です。
また走行モードを変更することで、車道だけでなく、歩道も走行可能です。
ただし自賠責保険の加入・ナンバープレートの取り付けは必須です。
電動キックボードに関する法改正をまとめた記事があるので、気になる人はぜひご覧ください。
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電動キックボードは維持費を抑えたい人におすすめ
電動キックボードは、車・バイクに比べて維持費がかかりません。
必ずかかる維持費だけなら、年間5,500〜9,500円程度です。
また電動キックボードは大きな駐車スペースも必要ないため、駐車場代が節約できるかもしれません。
「移動手段がほしいけど、なるべく維持費をかけたくない」という人には、電動キックボードはおすすめです。