電動キックボードは、電気の力で走行できる便利な乗り物です。
「電動キックボードは坂道を問題なく登れるの?」
「自転車ではきつい坂道があるから、電動キックボードの購入を検討している」
という人もいるかもしれません。
結論からいうと、パワーのある電動キックボードなら坂道を登れます。
この記事では、電動キックボードの選び方・交通ルールについて紹介します。
パワーのある電動キックボードなら坂道を登れる
電動キックボードはバッテリーを充電して、電力でモーターを回して走行します。
そのため定格出力(電力の供給量)が、電動キックボードのパワーを左右します。
なるべくパワーのある電動キックボードを選べば、急な坂道でも問題なく走行できます。
例えばFree Mileで販売しているFree Mile plusはパワーが500Wもあり、電動キックボードの中では定格出力が高い方です。
実際に坂道を走行してみても、速度が落ちることなくスムーズに走行できています。
坂道の走行を検討しているなら、なるべくパワーがあるものを選びましょう。
定格出力によって原付・中型・大型と区分が変わる
電動キックボードを運転するには、バイクの運転免許が必要になります。
さらに電動キックボードの定格出力によって、区分や必要な免許が変わります。
種類 | 電動(定格出力) | ガソリン(排気量) |
原動機付自転車免許(原付一種) | 0.6kW以下 | ~50cc |
小型限定普通二輪免許(原付二種) | 1.0kW以下 | ~125cc |
普通二輪免許(中型免許) | 20kW以下 | ~400cc |
大型二輪免許 | 20kW超 | 400cc超 |
原動機付自転車免許・普通自動車免許しかもっていない人は、600W以下の電動キックボードしか運転できないので気をつけましょう。
電動キックボードの選び方
「電動キックボードの購入を検討しているけど、どうやって選べいいの?」と悩んでいる人もいるでしょう。
ここからは、電動キックボードの選び方について紹介します。
- 公道走行
- パワー・最高速度
- 最大上昇角度
- 走行中の安全性
公道走行
すべての電動キックボードが公道走行できるわけではありません。
公道走行するには、保安基準をクリアしている電動キックボードを選ぶ必要があります。
保安基準とは、安全に走行できるように正しく整備されているかの基準です。
- ミラー(後写鏡)
- ウインカー(方向指示器)
- クラクション(警音器)
- 機械式ブレーキ(制動装置)
- ブレーキランプ(制動灯)
- スピードメーター(速度計)
- テールランプ(尾灯)
- ナンバー灯(番号灯) ※最高速度19km/h以下は不要
- リフレクター(後部反射器)
- フロントライト(前照灯)※要自動点灯
上記の装置がひとつでも欠けていると、整備不良なので公道走行はできません。
もし保安基準をクリアしていない電動キックボードで公道走行すると、交通違反として取り締まりの対象になります。
電動キックボードを購入するときは、保安基準をクリアしており、公道走行できるものを選びましょう。
パワー・最高速度
電動キックボードはパワー・最高速度がものによって全然異なります。
坂道を走行することがあるなら、なるべくパワーが強く、最高速度が出るものを選びましょう。
Free Mile plusは最大速度が45kmです。
「電動キックボードの時速制限は30kmなのに、時速45kmもスピードが出る必要があるの?」と思うかもしれません。
坂道を走行する際には時速45kmのパワーがないと、時速30kmを維持できません。
平地を走行するときには最高時速30kmの状態で、坂道を走行するときにはパワーを出して走行することで、安定した走行ができます。
最大上昇角度
電動キックボードには「どれぐらいの勾配を走行できるか?」という性能基準があります。
勾配走行の基準を最大上昇角度といいますが、なるべく上昇角度が高い電動キックボードを選びましょう。
例えばFree Mile plusの最大上昇角度は20度です。
一般的に急な坂道といわれる道路でも、角度は11度程度しかありません。
最大上昇角度が20度もあれば、日常使いの移動手段としては問題ないでしょう。
走行中の安全性
坂道の登り降りをするときは、電動キックボード自体の安全性も大切です。
坂道を降りて速度が出ていると、ちょっとした車体のふらつきにも注意しなければいけません。
そのため電動キックボードの重心が低く設計されているもの、本体の重量があって安定性の高いものを選びましょう。
電動キックボードの交通ルール
電動キックボードで公道走行するときには、交通ルールを守らなければいけません。
ここからは、電動キックボードの交通ルールについて紹介します。
自賠責保険の加入・ナンバープレートの装着
電動キックボードで公道走行する前に、自賠責保険の加入・ナンバープレートの装着が必須です。
自賠責保険とは、対人事故を補償するものです。
電動キックボードに限らず、自動車・バイクなども自賠責保険の加入が義務付けられています。
自賠責保険はコンビニで簡単に加入手続きができます。
コンビニのコピー機で手続きして、レジで保険料を払えば、加入証明のシールをもらえます。
またナンバープレートは近くの役所で発行してくれます。
役所で30分程度手続きすれば、無料でナンバープレートがもらえます。
ナンバープレートを電動キックボードに装着して、自賠責保険の加入証明シールを貼り付ければ、準備完了です。
運転免許証・ヘルメットの着用
実際に電動キックボードを運転するときには、運転免許証・ヘルメットが必須です。
電動キックボードは原付バイクと同じ扱いになるため、原動機付自転車免許・普通自動車免許を持っていなければいけません。
運転中に免許証を持ってないと免許不携帯になるため、忘れずに免許証を持っておきましょう。
またヘルメットの着用も義務付けられています。
一部の電動キックボードシェアサービスでは、ヘルメットなしの運転が認められています。
しかしヘルメットなしの運転は、あくまで例外です。
基本的には電動キックボードを運転するときに、ヘルメットは必要になるので、忘れずに着用してください。
電動キックボードの交通ルール改正について
2023年7月から電動キックボードのルールが大きく変わります。
道路交通法の改正によって、電動キックボードは「特定小型原付」という新しい区分に入ります。
改正前は原付バイクと同じ扱いですが、特定小型原付になることで下記のような違いがあります。
電動キックボード(現在のルール) | 特定小型原付(改正後) | |
免許 | 必須 | 不要 |
ヘルメット | 必須 | 任意(努力義務) |
自賠責保険 | 必須 | 必須 |
ナンバープレート | 必須 | 必須 |
速度制限 | 時速30km | 時速20km |
走行場所 | 車道のみ | 車道・自転車レーン・路側帯 |
年齢制限 | 免許に準ずる | 16歳以上 |
大きな変更点は、特定小型原付だと「16歳以上なら運転免許証・ヘルメットなしで運転できること」です。
自賠責保険の加入・ナンバープレートの着用は、改正後も変わらず必須条件です。
2023年1月現在、道路交通法の改正案は実際に適用されていません。
電動キックボードの改正ルールが適用されるのは、2023年7月ごろと予想されています。
2023年1月現在、電動キックボードに乗るなら運転免許証・ヘルメットが必要なので気をつけましょう。